夢見るけむこ、レジン作家になりたいブログ

レジン作家への修行道中を語る!!(`・ω・’)

「もう2度と使うことはない」と思っていたエポキシレジンを、友がため再び手に取りました。

ずいぶんとお久しぶりになりました、ご覧いただきありがとうございます(^ ^)

結論から述べますと、今回作品は全然上手く出来なかったのですが…ブログって、思ったことを綴る場所かなって思って、書くか悩んだのですがやはりここにだけは記しておこうと思い書くことにしました。長くなります‼︎よろしくお願いします。

 

今年の正月に義父から注文をうけて、他人様の創作物をお借りしてキーホルダーを作りました。

↓ともだち©️

↓バックトゥザフューチャーの時計©️

 

実はその時、義母にもヘアアクセを作るって約束をしていました。ヘアクリップが良いと言ってたなぁ…大人がつけれるオシャレなヘアクリップってどうやって作るの?? そもそも、おかあさんってどんな物が好きなんだろう。花とか好きなのかなぁ…。

どうやら巷ではバンスクリップという髪を挟むアイテムが流行している様子。蝶々のバンスクリップパーツをゲットしたので、勢いでモルフォ蝶を作ることにしました。

熟練度が上がって、色々なテクニックを会得したけむこ。

フレームにテープを貼ってレジン液を流して、モルフォ蝶のキラキラでちょっとメタリックな青色を再現できるようにひたすら塗る。

完成‼︎

初めてにしては上出来だと思います‼︎  問題は気に入ってもらえるかどうか。何しろ、モルフォ蝶はただただ私の趣味なので…。よく考えたら好きなものも、好きな色も知らない相手に作品を贈るのは初めてでちょっぴり緊張。

お盆に会った時に渡そうと思っていたのですが、丁度台風が来たことでタイミングが外れてしまい結局お会いすることは出来ず。まぁ、帰ればまた会えるんだし。蝶々は後日送ることにしよう。

何やかんやで8月末に郵送、届いたお礼のLINEが配偶者のもとに来ました。そう、私はおかあさんのLINEの連絡先も知らなかったことに気づきました。

「義理の母」って、どんなイメージがありますか?義理の、おかあさん。配偶者のお母さんで、わたしのほんもののお母さんじゃない人。わたしもほんものの娘じゃない。一緒に住んでないし、何に数回会うだけの人。

遠方に住んでいることもあり、配偶者と母の仲も特に良好ではなさそうだったのもあり、私にとっておかあさんはとても遠い存在でした。血が繋がってないたにん。だから、特に用事もないし、連絡を取ることもない。結婚してから今まで、ずっとそう思っていたので今回のLINEがおかあさんとの初めてのLINEでした。

「作品ありがとう」「気に入ってもらえて嬉しいです」

お互い、様子を見るように上部をなぞるような会話から始まりました。

「お身体を大切に、どうぞお元気で。」

そうやって終わると思っていたやりとりでしたが、意外にも全然終わりませんでした。

どうやら私もおかあさんも、「LINEは自分が送って終わりたい派」だったようで、当然のようにそこから永遠に終わらないLINEが始まりました。

あれれ?

そうして私とおかあさんは、今日あったことや実は青いお花が好きなこと、ふわふわの袖がついた可愛い服が好きなこと、庭に生えてる木の花が好きだけど義父がどんどん切ってしまうこと、道端のお花の写真を撮ってしまうこと、仕事で県内を飛び回っていること、毎日たくさんお話しするようになりました。私もそれ好き‼︎って思うことがたくさんあって、私たちの価値観がとても似ていることを知りました。そしてお互いすごくLINEが長文。3年の空白を埋めるかの如く、ものすごい情報量のLINEが10日程繰り広げられました。

ほんの少し前までは血が繋がってないたにんだったわたしたちは、同じ価値観を共有する、もう立派なお友達でした。

このLINEは終わりそうもないけれど、楽しいし良い。今日は遅いから、明日のお昼休みにゆっくり返そう。長文LINEはゆっくり書くに限る。

 

そうして次の日の午前中に、配偶者からおかあさんが倒れたという連絡が届きました。信じられませんでした。昨日の夜に来たLINEに、まだ返事もしてないのに?お盆に会えなかったけど年末にまた会おうと思ってたのに?3年の空白を超えて、やっとちゃんとお互いのことを知れたのに?

いやいや、もしかしたら奇跡的に回復するかも。私がLINEをいつものように返したら、また返ってくるかも。だってこのLINEは永遠に続くのだもの。 そうして仕事が終わってから送ったLINEには、とうとう既読は付きませんでした。

家に帰って呆然としながら過ごしていたら、宅配便が届きました。おかあさんからの、ヘアクリップのお礼の花束。義父の名前で届いたけど、わたしには分かる。おかあさんが好きな青い花ブルースターが入っているのだもの。私は大きな花束を抱えて号泣しました。

こうしてはいられない。この美しい花はいつか枯れてしまう。これでも医療職者の端くれ。状況が最悪なのは薄々わかっていました。

そして花瓶に入れて、一輪の薔薇をシリカゲルに入れました。上手くいく可能性は低いけれど、何もしないよりはいい。

花束を丸ごと残してくれる技術があると聞きましたが、福井県に送る時間は無いし、送る間に確実に枯れる。私は実家に花束を持って帰り、側に置いて愛でることにしました。

そして、2日後。私の大切なお友達は、旅立ちました。

「義理の」という言葉に、お互いに遠慮して歩み寄ることができなかった空白の時間、もう戻ってこない3年間。悔やんでも悔やみきれません。いつだって、後悔するのはいなくなってから。それでも、最後の最後で歩み寄れたこと、お互いの良き理解者になれたこと、本当に良かったと思いました。あの日台風が来なくて、普通に夏に会えていたら、このやりとりも何も無かったのだから。

そうしてわたしは、最後に残ったおかあさんの白い薔薇を、エポキシレジンに閉じ込めることにしました。

前にピンクと青の薔薇をエポキシレジンに入れてメモクリップを作ったことがありました。気泡は消えないし薔薇は浮いてくるし、色褪せるしわりと散々だったのでもうやることはないと思ってました。今回はその時よりもずっと大きい薔薇ですが、熟練度が足りなくても何とかするしかありません。

一生懸命薔薇の全面にレジン液を塗って、

キラキラを敷き詰めた箱に入れる。

ブルースターも一応ドライフラワーにしていました。ドライにするとかなり色が変わってしまいましたが、一緒に入れます。

そして混合したエポキシレジンをそーっと流し込む。

気泡が出来ないように、出来る限り力を尽くしたつもりでしたが、硬化中に沢山の気泡が発生しては消え、発生して…を繰り返してそのまま固まりました。硬化する時発生した熱で薔薇の花びらが焼けていくのを、わたしは隣で見ていることしか出来ませんでした。

エポキシレジンは去年早々に諦めてしまったのでスキルが伸びず、花を綺麗に閉じ込める技を会得出来なかったのですが、ここに来てそのツケが回って来てしまいました。

…己の無力を思い知りました。しかしわたしにこれ以上何が出来たと言うのでしょう。わたしに出来たのは、表面を綺麗にコーティングすることだけ。あと、おかあさんとわたしを繋いだモルフォ蝶は薔薇の横に上手く入れることが出来ました。

やっぱり熟練度がないと、ここぞという場面で成功することは難しいのだと言うことがよくわかりました。経験は力なり、私には力が足りませんでした。それでも何もしないよりは、まし?だったと思うことにします。

振り返れば後悔ばかりですが、それでも、最後に友達になれて本当によかった。

この度は私の独白にお付き合い頂き、ありがとうございました(*´ω`*)